「物件探し」から伴走する。中古リノベーション
このページでは、中古住宅を購入してリノベーションを行った実例をもとに、物件価格やリノベーション費用、計画時の判断の考え方を整理して紹介しています。
静岡県中部エリアで実際に行った中古リノベーション事例を通して、「どこにお金をかけ、どこを抑えたのか」を、具体的な住まいづくりの過程とあわせて解説します。
|ご相談の背景
神奈川県に住んでいたご夫婦が、奥様のご実家がある藤枝市へ戻ることを決めたのは、お子様が生まれ、これからの暮らしや子育ての環境を改めて考えるタイミングでした。
住まいについても、立地や家の大きさだけでなく、家族がどんな時間を過ごすかを大切にしたいという思いがあり、中古住宅を購入してリノベーションするという選択に辿り着きました。
まずは展示場を見学いただき、耐震や断熱といった性能の話だけでなく、空間の広がりや素材の質感、住まい全体の雰囲気を体感してもらいながら、中古リノベーションでどんな暮らしが実現できそうかを一緒に整理していきました。
Project Overview
建築地:藤枝市
ご家族:30代ご夫婦+お子様2人
施工面積:128.76㎡(38.95坪)
リノベーション費用:2,000万
建物種別:木造軸組み
築年数:築32年
リノベーション内容:
間取り変更/家事動線改善/耐震補強/断熱改修(玄関・内窓)/水回り更新/造作手洗い/外壁塗装/外構
Before After 各階平面図
Before 1階平面図
After 1階平面図

Before 2階平面図

After 2階平面図






|物件探しと購入判断
物件探しは、いくつか実際に足を運びながら進めました。価格だけを見るのではなく、この家でどんな暮らしができそうか、どこを活かし、どこを整える必要がありそうかを話し合いながら確認していきます。
最終的に選ばれたのは、家の目の前に公園があり、日々の暮らしの中で自然と外に目が向くような場所でした。同じように条件の良い物件はいくつかありましたが、立地と間取りのバランスが心地よく、この家なら無理なく暮らせそうだと感じたことが購入の決め手になりました。
|間取りと既存を活かす考え方
建物は、これまで丁寧に住まわれてきた印象で、大きな傷みは見られませんでした。一方で、設備の古さや冬場の寒さは気になる点であり、暮らしやすさの面では調整が必要だと感じられました。
ただ、すべてを解体してつくり直す必要はなく、暮らし方に合わせて手を入れることで十分に住みやすくなると判断しています。キッチンを開放的にすることや、家事のしやすさを考えた一部の間取り調整、そして1階リビングでは天井や柱をあえて見せることで、この家がもともと持っていた雰囲気を活かしました。

壁だった部分を開き、家全体がゆるやかにつながる空間に。

帰宅後すぐに使える、動線に沿った造作手洗い。
|デザインとテイストの決定
既存の建物は、木の存在感が強く、どこか温かみのある雰囲気を持っていました。一方で、奥様の好みは、いわゆるナチュラルテイストとは少し異なり、メリハリのあるデザインの印象の空間。
展示場で印象に残ったキッチンもありましたが、最終的にはこの家に合うかどうかを軸に、素材や色味を一つずつ見直していきました。結果として、既存の雰囲気と無理なく調和しながらも、この家ならではの個性を感じられる空間にまとまったと感じています。

元の木質感を活かし、今の暮らしに合う表情へ。
|コスト・性能と全体のバランス
中古住宅を購入してリノベーションする場合、工事費だけでなく、不動産購入を含めた住まい全体の費用バランスを考えることが大切になります。新築と比べて自由度が高い一方で、何をどこまで行うかによって、住まいにかかる総額は大きく変わってきます。
すべてを新しくするのではなく、使えるものは残し、あえて仕上げない部分をつくることで、費用と満足度のバランスを整えていきました。限られた予算の中で、どこにお金をかけ、どこを抑えるかを整理しながら、暮らしの質を下げない計画としています。
耐震や断熱についても、建物の状態を確認したうえで、必要なところを見極めながら計画しました。数値や性能を追い求めるのではなく、これから長く暮らしていく中で、安心して過ごせるかどうかを基準に、過不足のない補強や改修を行っています。
中古を買ってリノベーションする場合は、「必ず必要なこと」と「できればやりたいこと」を整理し、全体を見ながら計画することが重要です。物件探しから一緒に進めることで、費用だけでは判断できない部分も含めて、納得感のある住まいづくりにつながったと感じています。








